雑記

長くなりそうな話を投げています

旅の終わりの話

WUGちゃんについて予習していたときに「彼女たちは同日内の公演ですらも進化してくるからできれば昼夜見てほしい」といったツイートを見かけた。

私は昼公演のみの参加だったので夜公演はどうなったんだ?と結構ワクワクした気持ちで夜参戦組のレポートを待っていた。

昼は奥野さんの上京物語、故郷とファンへの感謝と愛、今後の決意表明だった部分がメンバーからワグナーへのメッセージに変わったらしい。そしてMCを含めて「終わり」を意識させられるような内容だったと。

ああ、これは私の8月14日だ。と思った。

 

毎週土曜更新のドリフェスラジオを私は毎週月曜の帰宅時に聞いていた。休み明けのしんどい気持ちを元気付けるためだ。今年の私の盆休みは13日までだったのでいつもより1日遅れの14日。ETERNAL BONDSが初公開された回。

「七色の虹を描いて いま サイコーの先へ連れてくよ」

イントロ無しで始まるこの冒頭のワンフレーズで「あ、これはドリフェスを終わらせる曲だ」と思った。

前にも書いたけど、この曲はゲームのED曲だと感じた。毎週流れるアニメのEDじゃなくて、物語を進めて最後に到達した時に作中一度だけ流れるED曲。

 

私は悲観的な人間なので各数字を見てはその度に終了を覚悟していた。終了発表後もコンテンツの記録を残して欲しいという要望は出したけどプロジェクトを続けて欲しいという内容は一切送らなかった。自分がタダ働きや仕事に見合わない薄給が大嫌いだからドリフェス関係の方たちにそんなこと要求できないと思っていた。

ファンのみなさんが色々活動していたからもしかしてという気持ちもなくはなかったけれど船のシングルの数字を見てその気持ちは引っ込めた。高額商品をポンと買うオタクも抱えているけど圧倒的に母数が少ない。イベント先行券やリリイベも無かったから…とも言えるけど逆に言えばそういう付加価値を追加しなければ数字が立たないということで、それはキャストの皆の時間を使うということだ。

昨年後半は行脚やファンミに各イベントの登壇、各ライブのゲストとほぼ毎週末ドリフェス関連の仕事だけで埋まっていたのが3月以降みぞたくを筆頭に皆役者の仕事が立て続けに入っていた。「こういうことだ」と事実を持って証明された気分だ。俳優志望でこの世界に入った若者たちに自分の夢に繋がるチャンスを棒に振ってでも私が飽きるまでアイドルしてくれなんて絶対に言えない。

今回のライブは〇〇くんが舞台で忙しくて参加できないので4人でやりますって言うのは嫌だし、役者に専念したい人とユニット活動したい人が対立して空中分解されるのは一番見たくない。

2次元の奏たちが切り離されてただの3次元アイドルユニットになってしまうのは寂しいから一緒に終わるのはむしろ美しいじゃないか。

仕方ないよ。仕方ない。

以上、全部建前です。

 

いやいやいや、終わるなよ。まだこっちはめちゃくちゃ楽しんでるんだよ。アプリも次はいつきの過去話だなって楽しみにしてたんだよ。慎くんと純哉くんだけってずるいだろ。2人やったら残り5人やらなきゃバランス悪いだろ。グレープヴァインも実装されてねえぞ。こっちはジャンピング仲直りアプリでどうするのかめっちゃ気にしてたんだぞ。見えないライバルにエアタッチするのか、ファンに向かってハイタッチしにくるのか、その時はファンと喧嘩したのかwってつっこむ準備はできてたんだぞ。

ユニットもとりあえず残しとけよ。ノースリーブスなんて新曲もイベントもなんもなくてラジオでは最新シングルですって2年前の曲平気で流してたんだぞ。告知することは特になくても3人が集まって喋ってればオタクは幸せだったんだよ。まあ終わったけど。でもたまにどっかに出て2、3曲歌って踊ってくれて。それでいいじゃないか。全員同じ事務所だろ?ハンサムって場もあるだろ?

ふざけんなよ、終わるなよ、もったいないよ、まだ全然見つかってないぞ、絶対彼らが刺さる人がまだまだ残ってんだよ、終わんなよ。

 

久しぶりに建前の蓋がふっとんでわっと本音が頭を駆け巡ってぼろぼろ泣いて「ああ、本当に終わるんだな」という実感が来た。2ヶ月後武道館でこの歌を歌ってドリフェスは終わるんだ。

 

私は勝手に歌から受け取ったけど、ワグナーさんたちはWUGちゃん本人たちから受け取った。

この話を知った時私はあの日を思い出して、それはとても辛いだろうと思った。

でも今ちょっとそういうことをやり合える信頼関係が羨ましいとも感じている。

ドリフェスのオタクたちはとにかくファイナルという言葉を嫌がってヒステリックに騒ぎ続けた結果キャストや公式の方がファイナルという言葉を使わなくなった。本当にそんなとこまで気を使わせてしまって申し訳なかったと思っている。

 

聴く度に涙が込み上げて胃がグルグルするからアルバムは2周くらい聴いてそのまま封印した。
でもアニサマで、彼らのことを知ってる人が1%もいないんじゃないかという場で、堂々とした全力パフォーマンスで会場を湧かせている姿を見たらなんだか色々大丈夫だなという気持ちになってアルバムも楽しく聴けるようになった。この子達なら絶対前向きで楽しい武道館になるという確信を持てた。それにこうしてまだ誰かに見つけてもらえる。時間は無いけどまだまだ遅くはない。

 

繰り返しまさきくんが使っていた「武道館で待ち合わせね」という言葉も効いたと思う。こんなワクワクドキドキさせるような言葉を出したまさきくんはアイドルの天才だ。それにこれは普段からこの手のキザなことを言いまくっていたまさきくんと、彼氏力が強く意外に強気ないつきだからこそ意味も説得力も自然さもある。

私は正直WUGちゃんたちのことを全然知らないんだけど、こういうことの口火を切るのが奥野さんらしい、奥野さんだから出来た、と言ってる方たちを見かけて、ここにメンバーとファンの歴史や信頼関係があるんだなと感じた。

本当にたまたまだし向き合わせる方向性は違うけどまさきくんといつき、奥野さんとかやたんがそれぞれ緑担当なのも縁があってちょっと笑った。そういえばいつき以外は最年長繋がりでもあるんだな。

 

AKBを追っていてたくさんの女の子たちの卒業を見送ってきたがびっくりするくらい卒業にはそのメンバーの人となりや生き様が現れる。

ファンとの交流や時間を大切にする人、残されるメンバーのために何か残そうとする人、自分がやりたいことを詰め込んだイベントやライブパフォーマンスをする人、一大イベントとして皆を巻き込んでお祭りをする人、お別れの場も作らずある日いきなり去っていく人。本当に様々だ。

ドリフェスは「武道館という場に俺らは立つから!サイコー超えたライブにするから!ここまで来い!」とちょっとリードした状態で我々に挑戦していて、私たちは必死な思いで日々を繋いで人を増やして武道館に辿りついてあの日一緒に勝てたんだと思う。うちのセンター様は勝ち負けで考える戦闘民族で我々はライバルでお互いバチバチにやり合って来たから。我々らしい生き様が出ていたな、と個人的に思う。

 

WUGちゃんとワグナーさんたちはどうなのだろう。第三者から見ると地方を回って会いたい人が会える機会を作って、先日の盛岡のようにメンバーがファンに来て欲しいところに呼んで、一緒に思い出作りをしているようにも見えるし、とにかく生で見たWUGちゃんが強かったから「私たちまだまだ強くなるから見ててね!ワグナーも強くなってね!」という最強を目指す武者修行の場であるようにも感じる。本当に私は1ヶ月半前にふらっと来て触れた人間でワグナーさんとじっくり話したことも無いので実際のところは全然分からないし、中には色んな思いの人がいるはずだからこれだという断言はできない。けれどWUGちゃんたちがワグナーさんのことを信頼してるんだなというのは分かる。

このツアーが終わった後の予定は今現在分からないんだけれども良い旅になるといいなと心から思うし、きっとそうなるだろうと思っている。

 

ここから下は完全に蛇足の話です。

この長文、上の半分くらいはドリフェス武道館前に書きなぐってそのままにしていたものだ。暗い内容だけど当時の正直な気持ちだから一応取っておいて一生寝かせてるつもりだった。

WUGの盛岡昼公演を見て夜公演の感想を見て続きを書いたけれどそれでも表に出すつもりはなかった。

ただ今日12/16に更新された奥野さんのブログの内容とそこにドリフェスのオタクから贈られたフラスタの写真があるのを見て、あ、やっぱり人の目に触れるところに出しておこう。となんとなく思った。

昨日12/15に劇団の本公演でリーダーが本人にヒアリングした結果出来上がったあの役をやっているまさきくんを見たのとパンフレットで「ドリフェスが終わって」と言い切っているのを見て、もう気を使わせることも無くなったんだなとしみじみ感じたからというのもある。

その時どれだけ頭の中を締めていても人はどんどん忘れていくし感情は生ものだから新鮮さはなくなるのでやはりどこかに書き留めておくのは良いことだな。消せないTwitterの下書きもどこかで役にたつかもしれない。

以上、アイドルは通りすがりの誰かの背中を押すこともあるんだなあと押された側のお話でした。ドリフェスくんたちも誰かの背中を押せてたかな?