雑記

長くなりそうな話を投げています

GetBack!!を見てきました

舞台を見る前に渋谷まで限界セクシー写真展を見に行ってきまして、白黒のミリオンエールの写真がとても良くて、1年前の色んなこと(初めて衣装がお披露目された時にとても手の込んだ衣装で嬉しかったこと、この服を着てたくさんの記事に載ったこと、あまりにも終わりの空気が強くてアルバムをあまり聴けなかった頃のこと、武道館のこと)を思い出して泣きそうになって…、というテンションで観劇しました。

つかあれもこれも1年前とか怖くない???

 

以下GetBack!!ネタバレ全開感想文です

 

定職にもつかず荒れていて生きる意味が無いと思っている青年が喧嘩で意識を失い、目が覚めたら過去・自分が生まれる5ヵ月前の世界、そして自分を助けてくれたのは自分を身ごもっている若き日の、今は亡き母親だった。というお話。

一報が入った時にヒューマンラブストーリーと書かれてたので恋愛ものかーってなってたんですけどももっと大きくラブなお話でした。家族愛とか友愛とかもちろん恋愛も含めて。

 

あらすじ読んでバックトゥザフューチャーやんけって思ってたら作中でも名前が出てましたね。BTTFの主人公・マーティは未来に帰ること、そして自分が無事生まれてくるために両親の仲を取り持つという目的があって、そのために奮闘するお話だったけれど、GetBack!!の主人公・薫は元の時代に帰らなきゃ!っていうそぶりがないのがタイムスリップものでは珍しい。ご本人はちゃんと成長しているものの本当の本当に最後まで未来に帰ろうという意思はあまり感じられないんですよね。そこも含めて物語の主人公は薫だけども話の真ん中にいてこの奇跡を起こしたのは夏織さんの想いなのかなあと。作品全体を夏織さんの愛が包んでいるようなお話でしたね。

冒頭の父親と喧嘩して家を出るところあたりのチンピラ感がとても強くてうわっ怖っ…ってなり、まさきくん本人も言ってたけど今まで多かった良い子ちゃんキャラたちとはかなり違うのか…(でもフレッシュではチンピラ役も多かったけどな!)なんてちょっと身構えましたが過去に飛ばされてからはワリとすぐ良い子というか普通の若者になってて、意地を張る相手や素直になれない相手でなければ噛みつくわけではないし、優しく気にかけてくれる人には態度も柔らかくなって、根は悪い子じゃないんだよなあと。そうなると何をしていても良い人オーラが滲み出てしまいがちなまさきくんはまさに適役という感じで、軟化していく薫に説得力があってよかったです。飲み会のテンションに半テンポ遅れてついていってる感じとか段々楽しくなっていく様子とかとても良かったなあ。特に夏織さんのなれそめを聞く二人きりのシーンの柔らかさとお腹の中にいる自分の名前が決まった瞬間に立ち会ってしまった時の辛さとか色々なものが交じり合っている複雑な感情をセリフなしに表情と立ち振る舞いだけで表現してるところが特に印象的で好きです。

 

作品全体としてはなんだか朝ドラのような感触だなあと思いました。登場人物がめちゃくちゃ多くてキャラが濃くて仲良しで憎めない感じ。あと愛着が湧いてこの世界観やキャラから別れ難くなっちゃうとこも。ただそれが良かったかと言うともうちょっと人数絞っても良かったんじゃないかなって気はします。

そもそもこんだけ仲良くて両親だけでなく色んな人に愛されて生まれてきたんだよというのを見せておいて現代で父親しか出てこないのが不思議なんですよね。奥さんを亡くしたショックで家を出て頑なに一人で育てたのかもしれないけれどあの祖父母がほおっておくのだろうか、と。虎ちゃんご近所にいるっぽいから遠く離れた土地に引っ越したわけでもなさそうだし。ミュージカルをやったあたりでこれで未来がちょっと変わるのかなと思ったけど別にそんなこともなさそうで。じゃあこれは夏織さんが見せてくれた夢なのかなと思ったら写真を現代に持ち帰れてたし。あんまがっつりSFにする気はなかったんだろうけどもそれにしてもちょっと雑かなと思いました。人数減らしてそこらへんの尺をもうちょい現代の皆さんというか現在過去含めて徹ちゃんに使ってほしかったな。多分この物語の軸は親子愛と生まれた意味や生きる意味を見つけるということだと思うのだけど最後に大工になって立派な家を作るという夢も徹ちゃんの仕事に対する姿勢をあまり見ていないから若干弱く感じてしまい…父がかなえられなかった夢を息子が継ぐのは美しいんですけどももう一声!って。

いや、なんかお小言みたいなのばかり並べてしまったんだけど全体としては楽しかったし好きです!もうしわけない!

あと今回の作品で初めてなぁなの女優としての姿を見たんですけどとても良かったです。素敵なお母さんだった…。フェアリーズの林田さんもめちゃんこかわいかった…フェアリーズちゃんマジフェアリーと思いながら見てた。ド!にハマって男性アイドル、その流れで若手俳優を見る機会が増えてたけどやはり基本的に私女性を見るのが好きなんだなというのを再確認いたしました。

まさきくん追っかけて副産物のように色んなものを新しく見たり逆にこうやって再発見させてもらったり、そういうのも楽しいんだなあ。次の作品も楽しみです!