雑記

長くなりそうな話を投げています

勇者セイヤンの物語(仮)を見てきました

まさきくんのお誕生日当日に観劇できました。イエイ。トークショー情報は後出しだったし終バス間に合わないからマチネだけ見てきたんだけど当日大雨でダイヤずれまくってたから結果的に早めに帰れて良かった。もし二週間ずれていたら、台風が逸れなかったら、と思うと本当に無事生きてオタクできるのありがたいなと思いますね。元気あってのオタクです。

 

以下ネタバレ全開の感想文です。

 

あらすじは運命の相手を探す旅をしている自称勇者・セイヤンは最初に訪れた国・キャラメル王国でキャメロン王女と出会い恋に落ちる。が、姫は謎の男たちにさらわれてしまった。セイヤンは姫を無事救いだすことが出来るのか?

といった感じ。

にんげんとモンスター本当に悪いのはどっち?という煽りでモンスターの方が悪かったことはないのでまあ人間が悪い話なんやろなというのは予想はついてたし色々人間側がえげつないんやろなとも思ってましたが想像以上にたくさん人もモンスターも死ぬバイオレンス色強めのお話でびっくり。

結構序盤からキャラメル王国は恐怖政治が行われており王族に逆らうものはどんどん処刑されていることが提示されてるんだけれども、この王族の方たちの悪っぷりが本当に振り切れてて良いんですよね。多分悪ければ悪いほど良いという価値観の中に生きている。自分たちだけ幸福であればいいとか豪遊したいとか征服したいとかでなく”悪”が一番。ちゃんと家族愛もあるんだけど悪が一番重要な概念だから実の家族に銃口を向けることを成長と喜ぶし平気で殺しもする。ここまで振り切れてるとああそういう世界の人だから仕方ないよなあと。なのでキャメロンがヨーグルンに違う価値観を与えられて本当に世界がひっくり返ったであろうこと、そして最後に自害するしか無かったことも分かる。けじめのつけ方として親も自分も「殺すこと」以外を選べなかったのが彼女の世界の限界だったんだろうなと。

そもそも彼女はモンスターを駆逐する!と城を飛び出てるけどこの目的も本当にふわっとしてるんですよね。別に王国がモンスターの陰に脅かされてるわけでもないし。サラブレッドが城を出るきっかけになった総攻撃も彼女があまりにモンスターを気にするから先立ってモンスターを駆逐しておこう(あと王妃に格別な残酷ショーを見せてあげよう)という目的だったので彼女自身が本来必要のなかった人間VSモンスターのきっかけでありヨーグルンの死の遠因でもあるんだよなあ…。

ここらへんの王族の皆さんの我々と全然違う常識に生きている怖さとサラブレッドの生き方はとても好きだなあと思いました。

そう、サラブレッドがかっこいいんですよ。真実を知ってしまい王国にはいられなくなってしまっても人間がモンスターのエリアに攻め入るのを防ぐことによって結果モンスターも人間も守っているという。元の自分を捨てて誰にも真意を伝えずに戦ってるのめちゃくちゃかっこいい…つーかサラブレッドが勇者じゃん…ってなる。川隅さんの殺陣めっちゃかっこいいし…。

で、セイヤンなんですけど、私は彼がなぜいきなりヒーローのようになったのかがよくわからなくて…一度も戦ったこと無いのに自称勇者だし玉の輿ヒモ生活狙ってるしキャメロンに賞金かけられたらお金に目がくらむしで。スラウィムの夢を応援するあたりからあれっ?変わった?ってなったんだけども、スラウィムやサラブレッドというモンスターに出会って人間VSモンスターのあれこれに巻き込まれて段々という感じなのかな。結構登場人物多くて視点も変わるので円盤出たらちゃんとそこらへん見直したいなあと思います。個人的にキャメロンは確かにセイヤンの変化や物語のきっかけではあるけれど彼女の人生にはセイヤンあんま関係ないよなあって思っちゃったのが残念だったかな。

で、これ実質勇者なのサラブレッドやんけと思いながら過去パート→王との決着あたりを見てたのですがこの戦いをもってサラブレッドは勇者から降りたのかな、なんてラスト正体を明かさず去ってしまう姿見て思いました。サラブレッドからセイヤンへの継承の物語だったのかな、と。作中「勇者とは勇気のある者のこと。しばしば英雄と同一視され、誰もが恐れる困難に立ち向かい偉業を成し遂げた者、または成し遂げようとしている者に対する敬意を表す呼称として用いられる。武勇に優れた戦士や、勝敗にかかわらず勇敢に戦った者に対しても用いる。wikipedia調べ」的なセリフがありますが、冒頭のセイヤンはまだ何もしていない若者で、彼が勇者としてスタートするところで幕が下りる前日譚的なお話。なので(仮)。今後どういう勇者になるのかは気になるので続編がすぐ上演されるのとまさきくん続投なのがとてもありがたい。大阪いけないので大阪版も含めた円盤化を上演前から待っています。

そんなわけで今回のまさきくんなんですがセイヤンのなんやかんや根が良い子なんだろうなあというとこと多分周りがなんとなくほおっておけなくて好きになっちゃうんやろなあというところがいい感じに出てるなあ。と、本編に加えてお見送りで小山さんと並んできらっきらな笑顔で送り出してる姿見てしみじみ思いました。ひらひらしたものに目がない女児だからマントでダンスしてマントで殺陣やってるだけで大満足だし。

さらにさらに個人的なことを言うと今回主演のまさきくん=ドリフェス、ヒロイン役の小山さん=スタァライトダブルキャストのヒロイン役篠田さん=ナナシスが私の「2018年10月20、21日現場被り事件」の3作品なんですよwスタァライトはもう1日休み取ってたら行けなくはなかったんだけどナナシスはもう完全に被り。ナナシスは1日2回公演(一応前例はある)だったらワンチャンあるんじゃないか?と乗換検索までしたんだけどまあそんなことはなかったですしメンタル的にも体力的にもやらんでよかったです。それが丁度1年経ってここに集結してるのマジ面白いなあってなりました。当時同じことで悩んだ人いないかなあ。いそうな気もするけどどうかな?