雑記

長くなりそうな話を投げています

ギリ見てきました

昨年ドリフェスを色々振り返ろうとした時に自分が本当にロクな感想を書いていなくて振り返るのが非常にめんどくさかったので今年はちょいちょい色んな記録を残しておこうと思います。

 

1月末はでずにーしーに行ったりファスライ上映会&いつきのお誕生会を開催するというめちゃくちゃ楽しい予定を立てていたが、生まれて初めてインフルエンザにかかったため中止になった。年の初めからこんなんで悲しいどころじゃないがなんとか舞台の日は外出OKになっていたので完全敗北は免れた。これは勝ちです。楽しいことが勝ち越せばいいんだよ!

いつも前日に慌ただしく手紙を書いて後で文章を読み返して(毎回写真撮っている)反省するので今回は珍しく早めに書き始めていたのだが時期的にインフルエンザ潜伏期だったと思われるので破棄。その後医者の外出許可が出ている日まで待ち、書く前に風呂に入り、インフルエンザ中に絶対触れていない服を引っ張り出し、部屋の換気をし、自分の手とペンとテーブルを全て消毒しマスクを着用して書いた。なお病み上がりの頭で書いた文は過去最高に酷い出来だったので今とても反省している。健康じゃないとオタクもろくにできない。オタクも健康第一だ。

 

以下、紫猫のギリのネタバレ全開感想文です。 

 

今回はほぼネタバレを入れずに鑑賞。チラッと見た写真でそーまくんが紫猫であることとまさきくんが多分芸者とかそっち系のそれなんだろうなぁということだけ把握。

 

ストーリーはとても2次元。キャラクターの造形も2次元みが高くASUKAらへんに載ってそうな女性向け時代ファンタジー物語といった感じ。

主人公のギリも珠ノ新も辛い過去を持っているし、途中で仲間が命を落とす上に敵に体を乗っ取られるという悲しいシーンもあるけれど、王道かつシンプルな構成で分かりやすくて昨年最後に見たおわまりに色々抉られた脳と心に優しかった。 

物語の序盤の方からギリの生い立ちや目的は察せられるのだけれども「情」の部分はあまりギリ本人には語らせず、過去のギリを知っている珠ノ新と現在のギリを慕っている乙の言葉や態度を通して描かれることで悲劇のヒーローにしすぎないところが絶妙なバランス。

ラストもあと一人殺せば本物の化け猫になる状態で、晴れやかな顔で旅立ってはいたけれどそれは恩蛇を追う旅であり、彼はもしそれが珠ノ新を守るためなら斬ってしまうのかなあという影も少し落としていて。騙されていたとはいえそれまで関係のない侍たちを切り殺してきた業も背負わせたように感じられて良かった。

劇場は本当に小さくて、そこでスピーディーに繰り広げられるお芝居が楽しかった。殺陣も単純に武器の種類というだけでなく猫、カラス、熊等動物要素も含まれていて楽しかったし、殺陣をあの距離でたくさん見られるのは贅沢だなあ。個人的に小さい箱は大好きなんだけれどもその分倍率の方がしんどくなるのでやはり一長一短…。

 

ギリはぶっきらぼうの中に情が、憎しみと怒りの中に純粋に人を斬るのが楽しそうという狂気が垣間見える、そーまくんで見たい要素が詰まっている役だった。特に彼の狂気の演技が大好きなのでそういう面が見えるとめちゃくちゃ嬉しい。前髪が長めだし人斬りしてる時は仮面を付けているのでなかなか見えない目がたまに見えるとギラっとしているのがとても良い。

元々背が高い方ではないのだけれど猫を意識しているのもあって普段より小柄に見えて、その姿でひたすら暴れている殺陣が野生を感じさせて良かった。俊敏そうな動きがちゃんと小動物っぽくて殺陣作る人と演じる人って本当に凄いなあと感心。とにかく殺陣に次ぐ殺陣でそーまくんの運動量マジで大丈夫なのか…。大阪公演も残っているけど怪我せず乗り切ってほしい。

 

まさきくんの乙は脚本の方が「色香&清潔」と言っていたが完全にそれ&それ。

ギリの前では無邪気だし献身的だし純粋に慕っているように見えるけれども、陰間という男娼(パンフによると家族に売られている)のため世の中や人の暗い部分も見ていて、実際彼も序盤はギリの人斬りを通して自分の鬱憤を晴らしているような側面もある。

ギリへの好意も友愛だけでない色んな要素を持っているのが伺えるし、珠ノ新への嫉妬もギリのことだけでなく周りの人に愛され守られているという立場への嫉妬も含んでいて根が深い。

と、ここまで書いていて改めて思うんだけれどめちゃくちゃ色々詰まっているw物語の序列的には3番手以降だと思われるのに大盛りすぎやしないかwこれでもめちゃくちゃ削ったとかマジかよ!ってwものすごく作り手の愛情を受けているのが分かる。

そんな乙の複雑さやドロドロさをまさきくん本人が持っている人柄やオーラでいい感じにコーティングしていて、それを脚本の方が「清潔に演じてくれています」と言っていてなるほど!と思った。そして乙という人物の基盤として色気は常に漂っているのだけどたまにスパイスのようにピリっと効いていてドキっとしたり、まったく感じなくて乙の素の部分を感じたりするのでやはり「色香&清潔」は本当にもう、それ(語彙が無い)

本人は似たような役が続くこととそれらをハマり役と言われることを気にしているようだけれども(前者は私も気になってたんだけど)多分役が彼に似ているからではなく、彼自身の持っている要素がにじみ出た結果役がハマったんであって、どの役も自分のものにしているといった感じでそれは役者としての魅力でもあると思うのであまり気にしないでほしいと思うし今後もっといろんな役を消化していく彼の姿を見たいなあと思うので業界の皆さんお仕事たくさんよろしくお願いします。

あとこれは偶然だけれどもおわまりのまいちゃんの直後にこの役が来たっていう縁が面白いなあと思う。まいちゃんに関しては消化が相当難しかったんだろうなという対比もできたし。

パンフを見ると声優として得たものが評価されたようでそれも嬉しかったなあ。

 

カーテンコールでギリと乙が二人一緒に元気に出てくるのはなんだかとても良かったねえという気持ちになった。距離は離れても同じ空の下にいる珠ノ新は家族であり、隣にいて一緒に旅をする乙もまた家族なんだろうなあ。

あと芝居や役に一切関係ないんだけどそーまくんが挨拶している時に隣でうなずいてるまさきくんの構図がなんとも言えず可愛くて好きだなあと思った。

私が観劇した日はそーまくんが「何故か締める時に噛みがち」という癖を発揮して「ありがとうございました」を噛んでいて嬉しくなったし、もう何度も見ているんだけど改めて彼が最後に一人で客席を見渡して一礼して捌けていく姿が好きなんだよなあとしみじみした。

ドリフェスが終わりハンサムも不定期でもう歌を聴く機会もそうないだろうと思ったらあっさりここで完全新曲を回収できてしまったのもなんか面白かった(周りも初見の人が多かったみたいでOPは「この声は…」って感じにざわざわしていたw)

開演前のコーレスの練習(練習したけど声を出すシーンはまったくないというw)でアミュー!ズ!コールしたのはキンプリの応援上映アイマス現場の提供読み上げを思い出して思わずありがとー!も言いたくなったし、いしはらー!そーまー!コールはド!現場じゃないのにここでも宗教めいてるのかよ!ってなった

 

そんなわけでギリ面白かったです!年明け一発目がこの作品で良かったなー。円盤の方もう予約始まってるから今から特装版とかできないだろうけど設定資料集とか主題歌CDとか欲しかったな。あと書き切れないけど他の役も良かったんだ…珠ノ新様ご一行ファミリーとか、八咫羽と愚利図の仲良しっぷりとか…

上にも書いたけれど今現在はまだ大阪公演が控えているので皆さん怪我無く完走できますようお祈りしています!